人工知能が結ぶ”運命の赤い糸”。数々の実績を上げる「AI婚活」

婚活が、AI(人工知能)の登場により大きく変化しそうです。政府も「AI婚活」を導入する自治体の結婚支援活動に支援を行う方針を固めており、2021年度の予算の概算請求には20億円を計上、後押しすることを発表しました。今回の記事では、少子高齢化の打開策として政府も後押しする「AI婚活」の現状や、今までの婚活との違い、今後の見通しについてご紹介します。

2021年より政府も支援。「AI婚活」とは

深刻な少子高齢化が進む現代社会。婚姻率の低下に伴う生涯独身率の上昇が問題となっている中、一部の自治体では人工知能がビッグデータを参照し、結婚相手を紹介する「AI婚活」が実績を上げています。

政府はその実績を元に少子化問題の打開へ向け、「AI婚活」を導入する自治体の結婚支援活動を支援する方針を固めており、2021年度の予算の概算請求に20億円を計上。自治体に掛かる経費の2/3を補助する予定です。

「AI婚活」と「今までの婚活」との違い

相手に求める条件設定がひとつの障害になってしまう「今までの婚活」。設定した条件を満たす相手がなかなか見つからない、または条件が厳しいなどの理由からお見合い対象の範囲が狭くなってしまい、お見合いや結婚に結びつかないケースが後を絶ちません。そんな「今までの婚活」と「AI婚活」との違いは、”お見合い相手の対象を広げる”という点にあります。

年齢を重ねるごとに厳しくなっていくと言われる条件ですが、条件にこだわり続けることで、相手選びにおける潜在的な許容範囲を見逃してしまいます。結果として出会う機会やお見合い回数も減少し、ひいては”婚活疲れ”によって婚活を諦めることにもなりかねません。

AIのビッグデータを活用した婚活では、パートナーに望むことや求めることなどの設問を含む、予め回答したEQアセスメント(感情指数テスト)などを参考に、人柄や価値観などのデータ化が難しい情報を参照・分析します。加えて、過去のデータから自分によく似たタイプの同性が好みそうな異性を照査し、条件の許容範囲内と思われる”相性が良さそうな相手”をおすすめとしてピックアップ。出会いの頻度やお見合いの回数を増加させ、成婚率上昇に繋げます。

先進県は”愛媛県”。「AI婚活」による少子化問題へのアプローチ

婚活支援事業として「AI婚活」をいち早く導入した愛媛県は、日本全国の中でもAI婚活の先進県です。2015年3月の導入以来、AI婚活が多くの成果を上げたことで内閣府・地方自治体らが注目。以後、愛媛県をモデルケースとして人口減少が問題となっている愛知県や埼玉県などの25県が「AI婚活」を採用しています。

自治体が行う婚活支援事業を利用するメリットは、利用料金が大幅に安いという点に加え、自治体が婚活支援を行うことから安心してサービスを利用できるという点が挙げられます。また、AIが選んだ相手ということで気軽にお見合いが行えるというのも利点となっており、女性からのお見合いの申込数も増加。お見合い成功率29%のうち、AIがおすすめしたお見合いは約半数に上ると言います。なお、自治体による婚活支援事業開始後の成婚率は現在までに約1300組。うち455組はAI導入前、そして残り845組はAI導入後の成婚数です。AIの導入でお見合い相手の紹介に柔軟性を持たせることで、多くのお見合いや結婚が成立しています。

人ではなく、人工知能がお見合い相手を選出する「AI婚活」。お見合いの成功や成婚に至る事例も数多く、今後は政府の後押しによりさらに活用が進む見通しです。現代の日本が抱える少子化問題を打開する策として「AI婚活」に期待が寄せられています。