実際、地方は都会に比べて物価が安いのか?
都会と地方の物価の違いは、常に論争の的となる話題の1つです。
”地方創生”政策の支援制度などを利用し、Uターン・Iターン・Jターンによって地方へと移住したいと考えている人であれば、実際の違いが気になるところでしょう。
「地方の生活にかかるコストは都会に比べて1/5」
と、ホリエモンこと堀江貴文氏が発言したところ、
「そんなことはない」
という意見が殺到したようです。
しかしこの発言には、様々な要素が絡み合っていると考えることができます。
数字だけで見れば簡単に安い・高いは分かりやすいですが、物価は移住する地方によっても様々です。その上価値観や生活スタイルも人それぞれ異なるため、関わる物価も様々です。
このような、一概には言い切れない都会と地方の物価の違いについて考察してみましょう。
地方の家賃は都会よりも安い!
物価の比較で地方の安さ代表とも言えるのが、家賃などの住居費です。
一般的に都会における一人暮らしの家賃は、給料の1/4かそれ以上の金額となるのが 通例です。
しかし、田舎暮らしの家賃は驚くほど安い場合が多く、 地方生活のほうが生活費の捻出もより楽におこなうことができます。
この家賃の低さは、とて大きな違いです。
生活費は都会・地方で安い・高いが分かれる
まず食費は、自炊する人としない人で大きな差が出るのはご存知のとおりです。
自炊の場合、都会のスーパーで買物するのと地方の公設市場や私設市場で買い物するのとでは、その金額の安さや量の多さ、新鮮さも含めて地方の方が安上がりです。
一方外食中心の場合は、ファーストフードやコンビニなどを多く利用するため、支払う食費は地方でも都会でもさほど変わりはないでしょう。
ガスや電気、水道などについては、インフラが整っている都会のほうが安くなる傾向にあります。
加えて都会は交通手段も豊富なため、自動車を所持して維持する必要性も低くなります。
このように生活費においては都会も地方も一長一短であるため、様々な側面から考えてみる必要があります。
「ライフスタイルの違い」にも着目する
Uターン・Iターン・Jターンなどで都会に長年住んでいた人が地方へと移住し、一定期間を経て都会へと遊びに出たとき、「街の造りの違い」を再確認して驚く人が多いようです。
都会では何もかもが整備・編成されており、公共交通機関を使うにも買い物に出かけるにも極めて利便性の高い暮らしが実現されていることを再確認することができます。
しかしこれは、街全体が
” 消費を促す ”
仕組みで作られていると言い換えることができ、無意識に消費行動に出てしまう確率が高まります。
” 足りないもの ”
にも意識が向きやすく、 それを補う消費行動も起こしやすい環境です。
このように、都会での” ライフスタイル ”に着目すると、意識的な部分も含めて地方の方がコストパフォーマンスの良い生活を送れる可能性が高いことが導き出されます。
憧れの田舎暮らしを実現!地方生活のトータルコストのほうが安い?その理由とは
最近の世論の中には、地方の方が生活コストが高いという意見も多く見られます。
しかし実際のところ、地方にはコストを抑えて生活できる要素がたくさんあります。
地方の生活コストが安い理由①: ” 産地直送 ”
毎日の生活にかかる食費は、できるだけ安く抑えたいコストの1つです。
できれば良い食材を安く、そして多く手に入れられるのが理想です。
” 産地直送 ”と聞くと、脂がのった美味しい魚やお肉、新鮮な野菜などが思い浮かびます。
しかしそれと同時に、” 高い金額 ”もイメージされます。
都会における産地直送は遠い場所から送られてくるため、
- 美味しいけど量が少ない
- 金額が高い
- 特別な時に食べる食材
というイメージが付きまといます。
しかし地方における産地直送は、販売している場所の周辺が”産地”だったりします。
- 新鮮で美味しく、量が多い
- 金額が安い
- 日常の昼食夕食に食べる食材
というように、都会とはイメージが格段に違うのがお分かり頂けると思います。
地方では、その日の朝に水揚げされた魚や、朝摘みの野菜など、鮮度が高く身体に良い食材が安く市場や店頭に並んでいるのです。
地方の生活コストが安い理由②: 無料で使えるスペースが多い
都会をよく知らない地方の人が都会に行った際、腰を掛けて休める場所があまりにも少ないことに驚き、ひたすら歩き続けるしかなくなります。
基本的に都会では、誰かと会ってゆっくり話をする際に、カフェスペースなどをよく利用します。
人混みを避けてゆっくり話をするために人で混み合うカフェを選び、毎回の交際費を支払うのです。
” 交通費とコーヒー一杯500円 ”
と仮定すると、1ヶ月でそれなりの金額になります。
その点地方では、誰かと会うときはカフェだけでなく、美しい公園や公共施設、民間のスーパー内にある無料スペースなどを活用し、その場に設置してあるコーヒーマシーンで美味しいコーヒーを飲みながら会話することができます。
さらに、観光客向けのWifiネットワークを無料で使える場所も多く、 一人で作業をするときにも便利です。
地方の生活コストが安い理由③: 都会では” 時間とお金 ”の主導権が外にある
友人や同僚、職場の人付き合いなどで必ず利用する飲食店。
人付き合いが多い人ほど、生活費を圧迫しがちです。
特に都会の生活では、人付き合いにお金を使う機会も多々あるでしょう。
生活コストや家賃を考えて首都圏外から都心の職場に通う人であれば、 交通費は支給されるとしても、一度の飲み会で多くの時間を消費してしまいます。
このように、環境に合わせた生活をすることが多い都会では、お金と時間の主導権が自分自身の外側に位置することが多くなりがちです。
その反面地方の生活では、飲食店や娯楽などが都会よりも少なく家賃も安いため、自分自身で生活環境を整えやすく、お金や時間の主導権を自分側に作りやすくなります。
つまり生活コストや時間という財産に関しては、地方のほうが効率的で安上がりになりやすいのです。
都会・地方物価の違いは、ライフスタイルを考慮して総合的に判断しよう!
地方の中でも離島などであれば、生活費が高くつく可能性も捨てきれません。
しかし、そこまで奥地でない地方生活であれば、総合的に見て都会の生活よりも生活コストが安くなる要素はいくつも見つけることができます。
都会と地方における物価の良し悪しの判断は、一概に誰かの意見や多数決では判断しきれません。
誰かの意見をそのまま採用するのではなく、 自分自身のライフスタイルを考慮して総合的に判断しましょう!
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