食事は生きるための基本!「地方移住」で改めて考える「食育」とは
日本全国、あらゆる場所で手に入れることができる”食べ物”。
都会生活ではスーパーや百貨店を始め、弁当屋さんやコンビニまで、食べ物を手に入れることができるルートが数多く存在するようになりました。
ファミレスやファーストフードチェーンなどを利用する人も多いのではないでしょうか。
非常に便利になった世の中は、”食”に関する概念を大きく変えました。
そのため現在の日本社会は、大人の生活習慣病だけでなく、子供の偏った食事や肥満、欠食などといった数多くの問題が浮上するようになってしまいました。
このような状況下において「地方移住」は、新鮮で栄養豊富な食材とともに、”食”について改めて考える大きな機会を与えてくれます。
偏った食生活を変えるきっかけになる!”食育”って何?
農林水産省は、平成17年に「食育基本法」を成立させました。
”食育”とは、一体何のことを指すのでしょうか?
食育基本法の全文には、”食育”の定義について以下のように示しています。
- 生きる上での基本であり、知育、徳育および体育の基礎となるべきもの
- 様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てること
さまざまな食事を選択できるようになった現代では、この生活の基本となる”食”について正しい知識を得ることで、 自らが口にする”食”を選ぶ力を身につけることが大切です。
食育基本法は、その能力を育てるための法律です。
食育基本法が制定された背景は?
諸外国とは違い、日本には一般的に
「いただきます」
という食に対する文化・礼儀があります。
ひとつひとつの米粒、野菜、魚や肉は、多くの時間と労力を費やされた上で、私たちが口にできるものです。
それぞれの食物には”命”があり、それらすべてを含めて「いただきます」という言葉とともに感謝を述べるという素晴らしい文化であり礼儀です。
食育基本法が制定された背景には、現代の欧米食への依存や栄養の偏りなど、多くの弊害によって食の基本が忘れられがちな現代の生活にあります。
食の基本であり、私たち日本人の基本は『和食』です。
和食は、私たち日本人の身体を作る栄養を、バランスよく摂ることができる素晴らしい食文化です。
法律の全文では、法制定の背景を以下のように説明しています。
- 食を大切にする心の欠如
- 栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加
- 肥満や生活習慣病(がん・糖尿病)などの増加
- 過度の痩身志向
- 「食」の安全上の問題の発生
- 「食」の海外への依存
- 伝統ある食文化の喪失
食育は生きていく上での基礎、つまり土台です。
これを法律で定めないといけないくらい、現代の食生活が悪くなっているのです。
食に対する考え方が変わる地方移住!より身近になる”食”
さまざまな取り組みがおこなわれている「食育」。
体系的にプログラムなどで食について学ぶことももちろん大切ですが、自分が口にするものが何なのかについて意識をする事が、食育の最初の一歩です。
これはつまり、”感覚的になること”が大切と言うことができます。
都会ではなかなか触れる機会のない朝一番の採れたて野菜や魚は、地方の市場やスーパーマーケットで容易に手に入れることができます。
特に私設市場や公設市場に行けば、豊富な種類の食材はもちろん、都会のスーパーで売られているような綺麗な形の野菜だけでなく、個性的な形をしたものや、都会ではなかなか見かけない野菜や魚を低価格で購入することができます。
地方での生活は、都会の生活のように食材を選り好みする必要もなく、気軽に様々な食材を購入できるため、 懸念される栄養の偏りなどを解決しやすく、より”食”が身近になります。
加えて、インターネットによって食材の調理方法やレシピを容易に取得できるようになったことも大きなポイントです。
「どのように調理すればいいのかわからない」
といった、初期段階の不安を持つことが減り、新鮮な食材を手に入れる機会を大幅に増加させました。
地方移住は、自然な”食育”によって健康の土台を作るきっかけになる!
地方移住を実現させる人たちの中には、移住することで”食”への意識が変わった人や、そもそも新鮮な食材を手に入れられることから移住を計画したという人もいます。
忙しい都会生活では、食品添加物が多く使用されているコンビニ弁当や惣菜を購入して昼食を済ませるという人も多いでしょう。
これらの偏食や、欧米スタイルの食事が安く食べられる食生活を送る人の中には、 病気のリスクや子供の成長を考え、懸念を抱く人も少なくありません。
採れたてで栄養価が高い野菜を気軽に購入できる地方での生活は、現代人の食を根本から見直すきっかけを与えてくれます。
地方移住を通して、人間の基礎を作り上げる”食育”にベストな環境を手に入れてみましょう。
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