人材のプロが語る「愛媛のUターン事情」

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、難しい局面を迎えている就職や転職事情。そんな状況の中、地元へのUターン就職・転職に不安を抱く人も多いのではないでしょうか。愛媛県西条市で人材派遣・人材紹介業に携わり、愛媛のUターン就職・転職事情を詳しく知る株式会社ザ・ワークスの森松利行(もりまつ としゆき)氏に、近年のUターン就職・転職の傾向や愛媛県の抱える就職に関する課題、Uターン転職を成功させるための考え方について伺いました。

多くの人が”業界の先行き”に不安

国内の製造業やサービス業を含む各業界は、新型コロナウイルス感染拡大による短期的な利益損失などの影響を受けています。等しくコロナ禍の影響を受けている愛媛県内の産業ですが、各企業の業績悪化に伴う給料の減額が目立ち、残業も無くなってきているようです。このような状況に加えて、毎月の収入を補うために副業として取り組める仕事も減少しているとのこと。労働者側としてもキャリアアップや新しい仕事に挑戦したいという希望がある一方、収入アップの転職を考えるよりも現在の勤め先企業に留まり、景気や業界の先行きを伺うという保守的な傾向が浮き彫りとなっていると森松氏は言います。

若年層の間で増加する愛媛へのUターン

森松氏によれば、東京や大阪といった都会でも就職の選択肢が少なくなっている傾向があるようです。具体的な例として、大学卒業後に新卒で大手企業への就職が決まったにもかかわらず、新型コロナの影響により就業開始早々に会社が休業状態になり、収入もままならず地元愛媛への転職を相談するケースや、新型コロナによる業績の悪化を理由に内定が取り消しになるケースなど、都会での厳しい就職状況が背景にあります。

現在は愛媛県外から地元愛媛に就職・転職する人が増加しており、森松氏は特に、より感染リスクが少なく生活コスト面においても負担が少ない地元愛媛県へのUターン就職・転職を選ぶ若年層が増加しているように感じると言います。

待遇面はスキル次第。”やりがい”と”将来のイメージ”が成功の鍵

森松氏曰く、愛媛県内では高収入の仕事を希望する人が増加傾向にあると言います。しかし、愛媛県内で収入アップを期待できる転職先はそれほど多くないのが現状であり、これが現在の愛媛県内における転職事情のひとつの課題となっているとのこと。転職による収入増は、培ったスキルや経験を活用することで希望する待遇が期待できるとも語ってくれています。

加えて近年では、待遇面よりもやりがいのある仕事や自身の将来のビジョンにマッチする仕事を選んで就職・転職する人が少しずつ増えているようです。森松氏は一つの例として、美容師から事務員へと転身した人のケースについて語ってくれています。その人は学生時代は商業高校で事務を学び、後に美容師になるために就職。しかし、待遇面や仕事のやりがいにモチベーションが続かず、転職を決意したそうです。転職前には以前高校で学んだ事務の知識を再学習してスキルを磨き、現在は将来性を見込まれ地元企業で事務員として活躍しています。

業界の忙しさや、時事的な流行も影響する就職・転職事情。高待遇を求めることは大切ですが、どんな仕事にやりがいを感じるのか、また将来のイメージ・目標を考え固めることが、地元愛媛へのUターン就職・転職を成功させるための第一歩だと言えそうです。

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